薬王院

 薬王院の創建や沿革については、あまり明らかではありませんが、宝暦14年(1764)の本堂建立棟札には、「慈永山薬王院第十七世権大僧都法印勝範」とあり、寺院の創始は少なくとも中世末期まで遡ることは確実です。本堂の欄間彫刻は「波の伊八」の若い頃(29歳)の作で、装飾感豊かに仕上げられた竜虎の図は彩色もよく残っており、鴨川市の有形文化財に指定されています。本堂の北側に佇む薬師堂は堂内の柱に書かれた墨書から、正保5年(1648)に建立されたことがはっきりとしています。細部の様式に中世の名残をとどめる、安房地域でも数少ない江戸時代初期の建築の貴重な遺存例として、千葉県の有形文化財に指定されています。 


鴨川市粟斗179-1


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